ヤマトタケル(日本武尊)とは
日本神話最大の悲劇の英雄
倭建命(やまとたける)
ヤマトタケル(倭建命)とは、古事記で景行天皇の皇子とされる英雄です。もとの名は小碓命(おうすのみこと)といい、西のクマソや東国の人々を次々にしたがえた、日本神話でもっとも有名な戦いの英雄です。
兄の大碓命を手にかけたことで父に恐れられ、西のクマソタケル兄弟の討伐に送られます。叔母ヤマトヒメからもらった衣で少女に化けて宴にもぐりこみ、兄弟を討って「倭建」の名をささげられました。続いて東国へ向かい、相武国でだまされて火に囲まれますが、叔母から授かった草那芸剣と袋の火打石で切りぬけます。しかし帰り道、剣をミヤズヒメのもとに置いたまま伊吹山の神を見くびり、氷雨に打たれて弱っていきます。能煩野で「倭は国のまほろば」と故郷をしのぶ歌をよんで亡くなり、大きな白い鳥となって飛び去りました。
焼津(焼遣)、三重、杖衝坂など、ヤマトタケルの旅にちなむと伝わる地名が各地に残っています。草那芸剣は、のちに熱田神宮にまつられたと伝えられています。
登場する話6
第8話
日本最強の英雄は、少女の姿で現れたヤマトタケルのクマソ征伐
古事記 中巻 第8話。父の言いつけを言葉どおりに果たし、その父に恐れられて西へ送られた少年オウスは、叔母の衣で少女に化け、クマソタケル兄弟の宴に潜り込む。死にゆく敵から贈られたのは「ヤマトタケル」という名だった。
19ページ第9話
友にわたした刀は、木でできていたヤマトタケルとイズモタケル
西からの帰り道、オウス(ヤマトタケル)は出雲の勇者と友になり、中身のない木の太刀でその友を討つ。都に戻ると父からすぐに東への遠征を命じられ、少年は叔母の前で初めて涙を流して、本物の剣と口を固く結んだ袋を受け取る。
19ページ第10話
「困ったら開けて」と叔母は言った草薙の剣
叔母ヤマトヒメから剣と「急なときに開けよ」という袋を授かったヤマトタケルは、尾張でミヤズヒメと再会の約束を交わして東へ向かう。相武国で国造に偽りの神の話で野へ誘い出され、四方を炎に囲まれた彼を救ったのは、叔母の袋の中身だった。
19ページ第11話
嵐の海に、畳を敷いた妻オトタチバナヒメと走水の海
嵐の走水の海で、妻オトタチバナヒメは夫ヤマトタケルの務めのために、自ら波の上へ降りていく。悲しみをこらえて東の国をしずめた少年は、帰り道の峠で三度「あづまはや」と叫ぶ。
19ページ第12話
無敵の少年は、ひと言で山を怒らせたヤマトタケルと伊吹山
東の旅を終えて尾張に戻ったヤマトタケルは、約束どおりミヤズヒメと歌を交わして結ばれる。剣を彼女のもとに置き、素手で伊吹山へ向かった少年は、白い猪に吐いた「帰りに殺してやる」の一言で山そのものの怒りに打たれ、弱った足でふるさとをめざす。
19ページ第13話
ふるさとまで、あと少しだったヤマトタケルの最期
病をおして能煩野にたどり着いたヤマトタケルは、ふるさと大和を思う歌を遺し、父の組紐をわが子に託して息をひきとる。大きな白い鳥となって飛び去る英雄を、家族は田・竹原・海・磯と歌いながら追い続ける――第2部完結編。
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