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ほら吹き男爵の冒険 あらすじ

『ほら吹き男爵の冒険』は、ミュンヒハウゼン男爵が、ありえない冒険を本当の話のように大まじめに語るほら話の物語です。1785年にラスペが英語で匿名のまま出版し、翌年にビュルガーがドイツ語版を出して広まりました。

旅の話は冬のロシアから始まります。雪原で杭のようなものに馬をつないで眠ると、雪が解けた朝、馬は教会の塔の上からぶら下がっていました。そりを襲った狼は、馬の代わりにそりを引いてペテルブルクへ駆け込みます。狩りに出れば目から出した火花で銃を撃ち、桜の種を撃ち込まれた鹿は、頭に桜の木を生やして再び現れます。

トルコとの戦いでは、後ろ半分を断たれた馬が月桂樹の枝で縫い合わされ、男爵は砲弾にまたがって敵の城塞を見に行き、沼に沈めば自分の髪を引っぱって馬ごと抜け出します。捕虜になると、投げた銀の斧を追って豆の蔓で月まで登ります。旅の途中では凍った角笛の音が宿で溶け出し、海に出れば眠っていた大クジラに船を引きずられます。どれほどありえない話でも、男爵は平然と語り続けます。

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あらすじ一覧

  1. 第1話起きたら、馬が塔にぶら下がっていた ―ほら吹き男爵の冒険―

    漫画のあらすじシリーズ第1話。雪原で眠った男爵が朝起きると、馬は頭上の塔の先にぶら下がっていた。ほらを暴きに来た若者テオは、手帳に矛盾を書くはずが、いつしか「それで?」と書いてしまう。

    原典では『ほら吹き男爵の冒険』は、18世紀のヨーロッパで本になった、とんでもない自慢話の物語集です。語り手のミュンヒハウゼン男爵が、ありえない冒険を、聞き手に向かって実際の体験のように語っていきます。英語版は1785年からルドルフ・エーリヒ・ラスペが、ドイツ語版は1786年からゴットフリート・アウグスト・ビュルガーが世に出しました。

  2. 第2話桜の種で撃たれた鹿の、その後 ―ほら吹き男爵・桜の木の鹿―

    漫画のあらすじシリーズ第2話。火打石をなくしても、弾が尽きても、男爵は手元の物で撃ち、鴨に吊られて空まで飛ぶ。苦し紛れに撃った種の一発は、年月の後、森の奥から思いがけない姿で返ってくる。

    原典では『ほら吹き男爵の冒険』は、ミュンヒハウゼン男爵が自分の手柄を「私」の語りで話す、法螺話の連なりです。第2話のもとになったのは、英語版の系統で第3〜4章に当たる狩猟談です。章の番号や話の順番は版によって違います。また、それぞれは別の機会の出来事で、もともと一つの筋につながった話ではありません。

  3. 第3話この馬、いくら飲んでも足りない ―ほら吹き男爵の冒険―

    漫画のあらすじシリーズ第3話。誰にも乗れない荒馬を乗りこなし、敵の町へ一番乗りした男爵の馬は、泉の水をいくら飲んでも満足しない。振り返った男爵が見たものとは。※語りの枠と流血のない喜劇の描き方は脚色で、冒険はすべて創作です。

    原典ではリトアニアのプルゾボフスキー伯爵の邸に滞在していた男爵が、婦人たちと茶を飲んでいると、庭が騒がしくなります。牧場から届いた若い血統馬が暴れ出し、腕自慢の騎手たちもひるんで近づけないのです。男爵は一跳びで背にまたがり、馬術でおとなしくさせてしまいます。

  4. 第4話砲弾に飛び乗って、帰りを忘れた ―ほら吹き男爵・砲弾に乗る―

    漫画のあらすじシリーズ第4話。誰も入れない敵の町を見に、飛んでいく砲弾に飛び乗った男爵。空の上で気づいたのは「帰り」がないことだった。そして誰もいない沼では、自分の髪を握る。※語りの枠と空からの景色、流血のない喜劇の描き方は脚色です。

    原典では語り手は男爵本人です。トルコとの戦いに加わったときの手柄話として、自分が実際にやったことのように話します。男爵たちの軍はある町を取り囲んでいましたが、男爵は町の名前を覚えていないと言うので、どこの町なのかはわかりません。

  5. 第5話月まで飛んだ斧を、豆で取りに行く ―ほら吹き男爵・銀の斧と月―

    漫画のあらすじシリーズ第5話。捕虜として蜂の番をする男爵が、預かり物の銀の斧を月まで飛ばしてしまい、真顔で答える。「では豆を植えましょう」。※語りの枠と聞き手、庭師頭と点呼の期限、スルタンの登場は脚色です。

    原典ではミュンヒハウゼン男爵は、トルコ軍との戦いで大勢の敵に押し切られて捕虜になり、奴隷として売られてしまいます。与えられた仕事は、スルタン(トルコの君主)の蜂の世話でした。毎朝、家畜のように蜂を牧場へ追っていき、一日じゅう見張り、夜になると巣へ連れ戻します。きつくはないものの、奇妙で退屈な役目です。

  6. 第6話誰も吹いていない角笛が、歌いだす ―ほら吹き男爵・凍った角笛―

    漫画のあらすじシリーズ第6話。凍てつく帰り道で合図の角笛が鳴らず、狭い道で鉢合わせした男爵は、馬車も馬も担いで道を抜ける。だが宿の炉端で待っていたのは、語りたがりの男爵さえ黙らせる音だった。※語りの枠と聞き手、御者の性格、宿の静かな場面、音符の表現は脚色です。

    原典ではトルコとの講和で自由の身になった男爵は、幼い皇帝たちがシベリアへ送られた政変の頃に、ロシアのサンクトペテルブルクを発ちます。その冬はヨーロッパじゅうが異常な寒さで、男爵は、あれ以来太陽が凍傷にかかったままらしい、と冗談まじりに語ります。帰り道は行きよりも難儀な旅になりました。

  7. 第7話クジラは船なんか引きませんよ ―ほら吹き男爵・クジラと船―

    漫画のあらすじシリーズ第7話。海の真ん中で「何か」にぶつかった船は、昼寝を起こされた大クジラに引き回される。だが男爵が語り忘れていた帰り道には、もっと大きな危機と、世界一えらそうな解決法が待っていた。※語りの枠と聞き手、士官や水兵たちの言動、帆を上げて一緒に走る場面、茶の小道具、髪を引いて頭を戻す場面は脚色です。

    原典ではラスペの英語版によると、男爵はイギリスのポーツマスから、大砲百門、乗員千四百人の大きな軍艦で北アメリカへ向かいます。セントローレンス川まで三百リーグ(1リーグを約5キロとすると、およそ1,500キロ)という海の上で、船は岩に当たったような激しい衝撃を受けます。ところが、おもりを三百尋(約550メートル)下ろしても、海の底に届きません。