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第1話起きたら、馬が塔にぶら下がっていたほら吹き男爵の冒険

シリーズ第1話。雪原で眠った男爵が朝起きると、馬は頭上の塔の先にぶら下がっていた。ほらを暴きに来た若者テオは、手帳に矛盾を書くはずが、いつしか「それで?」と書いてしまう。

19ページ全話無料・会員登録なし

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この話のあらすじ

『ほら吹き男爵の冒険』は、18世紀のヨーロッパで本になった、とんでもない自慢話の物語集です。語り手のミュンヒハウゼン男爵が、ありえない冒険を、聞き手に向かって実際の体験のように語っていきます。英語版は1785年からルドルフ・エーリヒ・ラスペが、ドイツ語版は1786年からゴットフリート・アウグスト・ビュルガーが世に出しました。 男爵には、ドイツに実在した同じ名前の貴族というモデルがいます。ロシアに仕えて戦った経験を持ち、話し上手だったと伝えられる人物です。ただし、本の話がすべて本人の語りというわけではなく、昔からある笑い話も混ざっているという説もあります。

原典ほら吹き男爵の冒険 — ドイツ · 1785年(英語版)・1786年(ドイツ語版)

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この話のもとになった物語

ほら吹き男爵の冒険 あらすじ|馬が塔にぶら下がる話とミュンヒハウゼン男爵

ひとことで言うと: 「馬が塔にぶら下がる話」は、雪原で眠ったミュンヒハウゼン男爵が朝起きると村の墓地にいて、つないだはずの馬が頭上の尖塔からぶら下がっていた、という『ほら吹き男爵の冒険』の物語です。男爵は雪が一晩で解けたのだと説明し、ピストルで手綱を撃ち切って旅を続けます。

『ほら吹き男爵の冒険』とは

『ほら吹き男爵の冒険』は、18世紀のヨーロッパで本になった、とんでもない自慢話の物語集です。語り手のミュンヒハウゼン男爵が、ありえない冒険を、聞き手に向かって実際の体験のように語っていきます。英語版は1785年からルドルフ・エーリヒ・ラスペが、ドイツ語版は1786年からゴットフリート・アウグスト・ビュルガーが世に出しました。

男爵には、ドイツに実在した同じ名前の貴族というモデルがいます。ロシアに仕えて戦った経験を持ち、話し上手だったと伝えられる人物です。ただし、本の話がすべて本人の語りというわけではなく、昔からある笑い話も混ざっているという説もあります。版によって話の数や章の分け方も異なり、この話の章番号も版ごとに違います。

原典のあらすじ① 塔にぶら下がった馬

男爵は「霜と雪があれば悪い道もましになる」と考え、真冬に馬でロシアへ旅立ちます。ところが軽装だったため、北東へ進むほど寒さが身にしみました。ポーランドの吹きさらしの荒れ地では、凍えている老人を見かけ、自分も寒いのに外套を掛けてやります。すると天から声が響き、この善い行いは報われると告げました。

やがて日が暮れます。あたりは一面の雪で、村も道も見当たりません。疲れた男爵は、雪から突き出た切り株のようなものに馬をつなぎ、ピストルを脇に抱えて雪の上で眠りました。

明るくなって目を覚ますと、そこは村の真ん中にある教会の墓地でした。馬の姿はありません。いななきが聞こえて見上げると、馬は手綱で尖塔の先の風見(十字架とも)からぶら下がっていました。村は夜の間すっかり雪に埋まっていて、切り株に見えたものは塔の先だったのです。天気が急に変わって雪が解け、男爵は眠ったまま地面まで静かに降りたのでした。男爵はほとんど迷わずピストルで手綱を撃ち切り、馬を下ろして旅を続けます。

原典のあらすじ② 狼がそりを引いてペテルブルクへ

ロシアの奥地では冬に馬に乗る習慣がないと知った男爵は、土地のやり方に合わせて一頭立てのそりに乗り換えます。寂しい森を走っていると、飢えた大きな狼が追いついてきました。男爵がそりに身を伏せると、狼は男爵を飛び越えて馬の後ろ側に襲いかかり、食い進んで馬の体の中にまで入り込んでしまいます。

そこで男爵が鞭の柄で打つと、狼は驚いて前へ飛び出しました。馬の残骸は地面に落ち、代わりに狼が馬具の中に収まります。男爵はそのまま鞭を入れ続け、狼の引くそりで全速力のままペテルブルクに到着しました。見物人たちは大いに驚いたといいます。

この物語の面白さと時代の背景

この話の笑いどころは、ありえない出来事に、男爵がもっともらしい理屈をつけるところです。一晩で雪が解ければ塔の上の馬も説明がつく、と言われると、おかしいと思いながらもつい聞いてしまいます。困った事態にも慌てず、ピストルや鞭であっさり片づける堂々とした態度も、ほら話を支える大きな魅力です。

男爵が向かうペテルブルクは、当時のロシアの都でした。遠い北の国は、多くの読者にとって想像をふくらませやすい舞台だったはずです。また、この本には、大げさな旅行記や自慢話をからかう笑いがあるという見方もあります。教えを説く物語というより、語りのうまさそのものを楽しむ作品といえるでしょう。

漫画版で変えたところ

原典にある話の軸は、雪原で眠ること、塔にぶら下がった馬、雪解けという説明です。一方、ほらを暴きに来た若者テオは原典にいない、漫画の創作の人物です。手帳に矛盾を書くはずが、いつしか「それで?」と書いてしまう流れも、漫画ならではの見どころです。

原典の聞き手は「紳士諸君」と呼びかけられるだけで、人物像や発言はこの話からはわかりません。男爵の顔つき、年齢、衣装、話し方や、馬の表情も、漫画が絵として作ったものです。また、この記事では原典の流れとして狼の話まで紹介しましたが、第1話の中心は塔の馬の場面です。

漫画で読むには

尖塔の上の馬を見上げる瞬間のおかしさは、絵で見るとまた格別です。『ほら吹き男爵の冒険 ―十四夜の大ぼら―』は全話無料で、会員登録なしで読めます。男爵の大ぼらに、テオと一緒に「それで?」と聞き返したくなったら、第1話から読んでみてください。

この話の登場人物

ミュンヒハウゼン男爵(ミュンヒハウゼンだんしゃく)
物語の語り手で主人公で、ありえない冒険を自分の体験として堂々と語る人物です。
男爵の馬(だんしゃくのうま)
旅の乗り物で、夜のうちに手綱で教会の尖塔からぶら下がってしまいます。
狼(おおかみ)
森で男爵のそりを襲う飢えた狼で、最後は馬の代わりにそりを引いてペテルブルクまで走ります。
ポーランドの老人(ポーランドのろうじん)
荒れ地で凍えていた貧しい老人で、男爵から外套を掛けてもらいます。
聞き手の紳士たち(ききてのしんしたち)
原典で男爵が語りかける相手で、人数や人物像はこの話からはわかりません。
テオ(てお)
男爵のほらを暴きに来る若者で、原典にはいない漫画の創作の人物です。

よくある質問

『ほら吹き男爵の冒険』はどんな話?

ミュンヒハウゼン男爵が、ありえない冒険を本当の体験のように語る物語集です。雪解けで馬が塔にぶら下がる話や、狼がそりを引く話がよく知られています。

ほら吹き男爵は実在の人物?

ドイツに実在した同じ名前の貴族がモデルとされています。ただし、本に書かれた冒険は実話ではなく、創作のほら話です。

『ほら吹き男爵の冒険』の作者は誰?

英語版を1785年から世に出したルドルフ・エーリヒ・ラスペと、ドイツ語版を1786年から出したゴットフリート・アウグスト・ビュルガーの名がよく挙げられます。版によって内容や章の分け方が異なります。

なぜ馬は塔にぶら下がっていたの?

男爵が切り株だと思って馬をつないだものが、雪に埋まった教会の尖塔の先だったからです。夜の間に雪が解け、男爵は地面まで降り、馬だけが塔の上に残ったと語られます。

漫画に出てくるテオは原作にもいる?

いません。テオは、男爵のほらを暴こうとする聞き手として漫画で作られた人物です。

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