カイケーイーとは
二つの願いで運命を変えた妃
カイケーイー(かいけーいー)
カイケーイー(かいけーいー)とは、『ラーマーヤナ』に登場するダシャラタ王の妃で、王子バラタの母です。ケーカヤ国の王女で、王がもっとも大切にしていた妃でした。もともとはラーマのことも可愛がっていました。
昔、戦場で王の命を救ったことがあり、そのお礼に「二つの願い」をかなえてもらう約束をしていました。ラーマの即位が決まると、侍女マンタラーに不安をあおられ、その願いを使って「バラタを王にすること」と「ラーマを14年間森へ追放すること」を求めます。王は嘆き悲しみますが、約束を破ることはできませんでした。
しかし、帰ってきた息子バラタはこの仕打ちを喜ばず、母を厳しく責めます。カイケーイーは物語を大きく動かす人物として、インドでは今もよく語られています。
登場する話4
第1話
少年の一矢は、強すぎたラーマーヤナ「少年の巻(バーラ・カーンダ)」
一羽の鳥の死を悼んだ詩人の歌から、ある王子の物語がはじまる。シリーズ第1話、父のもとを離れた少年ラーマは、厳しい聖仙との旅で初めて自分の力の大きさと、そのおそろしさを知る。
19ページ第2話
この弓を引けた者が、花嫁を得るシーターの婿選び(シヴァの弓)
シリーズ第2話。どの王も持ち上げることすらできなかった神の弓を、少年王子ラーマは師に一礼して静かに引き絞る。大地の娘シーターとの婚礼、そして帰り道には、斧を担いだ聖仙パラシュラーマの試練が待っていた。
19ページ第3話
王になる前の日、王子は森へ追われたラーマの追放(アヨーディヤー・カーンダ)
明日には王位を継ぐはずだった王子ラーマは、父がかつて命の恩人と交わした「二つの願い」の約束のせいで、一晩のうちに14年の森の暮らしを言い渡される。誰も彼を憎んでいないのに、すべてを失う――約束の重さと、その代償の物語。
19ページ第4話
玉座をもらった弟は、座らなかったバラタとラーマのサンダル(パードゥカー)
シリーズ第4話。森へ去った兄ラーマを想い、父王は若き日に放った一本の矢の報いを抱いて息を引き取る。王位を譲られた弟バラタは全軍を連れて兄を迎えに行くが、兄は父の約束を守って帰らない――二人が選んだ答えは、誰も座らない玉座に兄の履物を置くことだった。
19ページ