サホビメ(沙本毘売命)とは
兄と夫のあいだで揺れた皇后
沙本毘売命(さほびめ)
サホビメ(沙本毘売命)とは、垂仁天皇の后で、サホビコの同母の妹です。夫と兄のどちらも愛し、その間で引き裂かれた悲しい女性として知られています。
兄に「夫と兄、どちらがいとしいか」と問われて「兄です」と答え、天皇を刺すための小刀を渡されます。しかし膝枕で眠る天皇に三度刀を振り上げても刺せず、こぼれた涙で目を覚ました天皇に、すべてを打ち明けました。その後、兄の立てこもる稲城に入り、そこで御子ホムチワケを産みます。御子は天皇に渡しましたが、自分は取り戻されないよう髪や衣に工夫をしておき、兄とともに亡くなりました。
最後に天皇から「次は誰を妃にすればよいか」と聞かれ、心の清い兄比売・弟比売をすすめたと古事記は伝えます。