ゼピュロス(西風)とは
プシュケを運ぶ西風の神
ゼピュロス(ぜぴゅろす)
ゼピュロス(ぜぴゅろす)とは、ギリシア神話の西風の神で、春を運ぶおだやかな風とされます。ラテン語ではゼピュルス、英語ではゼファーと呼ばれます。
物語では、山の岩の上でふるえるプシュケを、衣のすそをふくらませてやさしく持ち上げ、谷の花の上へ降ろします。その後は夫の命令に従って、妹に会いに来た姉たちを、岩山から宮殿まで運ぶ役目も果たします。姉たちが何度も宮殿を訪れることができたのは、この西風のおかげでした。
原典のゼピュロスは言葉を話さず、ひたすら運び手として働きます。この「風に運ばれる」しかけは、物語の後半でも大事な意味をもってきます。
登場する話4
第2話
怪物に嫁ぐ日、花嫁は笑ったエロスとプシュケ(キューピッドとプシュケ)
シリーズ第2話。「人ではない夫」に嫁ぐため山の岩へ送られるプシュケは、泣く両親を逆に励まし、自分の足で列の先頭を歩く。岩の上にひとり残された彼女は、西風に自分から身をあずけ、顔のない声だけが仕える黄金の宮殿へ――そして夜、闇の中で何かが近づいてくる。
19ページ第3話
夫の顔だけは、見てはいけないエロスとプシュケ(キューピッドとプシュケ)
シリーズ第3話。「夫は怪物だ」というお告げのまま、灯りの消えた寝室で顔も名前も知らない夫を迎えたプシュケ。声と手のぬくもりに少しずつ心を開いていくが、ある夜、夫は「私の顔を、見ようとするな」と告げる――あなたなら、この約束を守れますか?
19ページ第4話
幸せを見せたら、姉たちの目が変わったエロスとプシュケ(キューピッドとプシュケ)
シリーズ第4話。自分が死んだと思って泣く姉たちを、プシュケは黄金の宮殿に招いてもてなす。幸せを分けたかっただけなのに、姉たちの瞳は少しずつ緑に染まっていく。そしてその夜、見えない夫は「お腹に子がいる」と告げる。
19ページ第5話
「夫は大蛇よ」その夜、灯りを手にエロスとプシュケ(キューピッドとプシュケ)
シリーズ第5話。身ごもったプシュケは、二度目に訪ねてきた姉たちに夫の秘密を守ろうとするが、うっかり前と違う話をしてしまう。嫉妬した姉たちに「夫は怪物よ」と吹きこまれたプシュケは、眠る夫の隣で震える指を灯りへ伸ばす――。
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