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エロスとプシュケ あらすじ

「エロスとプシュケ」は、古代ローマの作家アプレイウスが2世紀ごろに書いた小説『黄金のろば(変身物語)』の中で語られる物語です。英語圏では「キューピッドとプシュケ」として知られています。人間の娘と愛の神の恋、そして「見てはいけない」という約束をめぐるお話です。

ある国の王の末娘プシュケは、「新しいヴィーナス」とあがめられるほど美しいのに、誰からも求婚されません。人々の崇拝を奪われた女神ヴィーナスは怒り、息子のエロス(クピド)に仕返しを命じます。娘の行く末を心配した王がアポロンの神託をうかがうと、「娘を花嫁として山の岩に置け。夫は神々も恐れる翼ある魔物だ」という恐ろしい答えが返ってきました。

岩に残されたプシュケは西風ゼピュロスに運ばれ、谷間の黄金の宮殿で、声だけの召使いたちと、夜にだけ来る姿の見えない夫と暮らし始めます。夫は「わたしの姿を探ってはいけない」と言いつけます。ところが、宮殿を訪れた二人の姉は妹の幸せをねたみ、「夫の正体は大蛇だ」と吹きこみます。おびえたプシュケは、ついに灯りと刃物を手に、眠る夫の顔を確かめようとするのでした。

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あらすじ一覧

  1. 第1話美しすぎて、誰にも愛されない王女 ―エロスとプシュケ(キューピッドとプシュケ)―

    漫画のあらすじ誰もが拝むのに、誰も恋をしない――美しすぎる王女プシュケは、女神ヴィーナスの嫉妬を買ってしまう。シリーズ第1話。「誰かに私を見てほしい」と父に打ち明けたプシュケに、予言の神の神託は「花嫁として山の岩に置け。夫は翼ある魔物」と告げる。

    原典ではある国の王と王妃に、三人の娘がいました。上の二人も美しい娘でしたが、末娘プシュケの美しさは、人の言葉ではほめきれないほどでした。国の人も遠くから来た人も、プシュケを「地上に現れた女神ヴィーナス」だと言って拝み、朝に道を行く彼女に花や花輪を捧げました。そのせいで、パフォスやキュテラにあるヴィーナスの神殿には参る人がいなくなり、祭りも捧げ物も途絶えてしまいます。

  2. 第2話怪物に嫁ぐ日、花嫁は笑った ―エロスとプシュケ(キューピッドとプシュケ)―

    漫画のあらすじシリーズ第2話。「人ではない夫」に嫁ぐため山の岩へ送られるプシュケは、泣く両親を逆に励まし、自分の足で列の先頭を歩く。岩の上にひとり残された彼女は、西風に自分から身をあずけ、顔のない声だけが仕える黄金の宮殿へ――そして夜、闇の中で何かが近づいてくる。

    原典では王の末娘プシュケは、人々が「新しいウェヌス(愛と美の女神)」と呼んで拝むほど美しい娘でした。ところが、縁談がひとつも来ません。心配した父王がアポロンの神託をうかがうと、返ってきたのは恐ろしい答えでした。「娘に死の婚礼の装いをさせ、高い山の岩に置け。夫は人間ではない。空を飛び、神々の王ユピテルさえ恐れる、蛇のような悪である」。

  3. 第3話夫の顔だけは、見てはいけない ―エロスとプシュケ(キューピッドとプシュケ)―

    漫画のあらすじシリーズ第3話。「夫は怪物だ」というお告げのまま、灯りの消えた寝室で顔も名前も知らない夫を迎えたプシュケ。声と手のぬくもりに少しずつ心を開いていくが、ある夜、夫は「私の顔を、見ようとするな」と告げる――あなたなら、この約束を守れますか?

    原典ではプシュケはある王の三人娘の末っ子です。人々が女神ウェヌス(ギリシア神話のアフロディテ)のように拝むほど美しかったため、女神の怒りを買ってしまいます。やがて「娘は人間ではない恐ろしいものと結婚する」というお告げが下り、プシュケは山の岩の上に置き去りにされました。

  4. 第4話幸せを見せたら、姉たちの目が変わった ―エロスとプシュケ(キューピッドとプシュケ)―

    漫画のあらすじシリーズ第4話。自分が死んだと思って泣く姉たちを、プシュケは黄金の宮殿に招いてもてなす。幸せを分けたかっただけなのに、姉たちの瞳は少しずつ緑に染まっていく。そしてその夜、見えない夫は「お腹に子がいる」と告げる。

    原典では二人の姉は、妹が怪物の花嫁として岩山に置き去りにされたと思いこんでいました。姉たちはその岩山をたずね、胸をたたき、プシュケの名を呼んで泣き続けます。宮殿でその声を聞いたプシュケは外へ出て、もう泣かないでと呼びかけました。夫から姉たちに会う許しをもらっていたので、西風ゼピュロスに命じて、姉たちをそっと宮殿まで運ばせます。三人は抱き合い、うれし涙を流して再会を喜びました。

  5. 第5話「夫は大蛇よ」その夜、灯りを手に ―エロスとプシュケ(キューピッドとプシュケ)―

    漫画のあらすじシリーズ第5話。身ごもったプシュケは、二度目に訪ねてきた姉たちに夫の秘密を守ろうとするが、うっかり前と違う話をしてしまう。嫉妬した姉たちに「夫は怪物よ」と吹きこまれたプシュケは、眠る夫の隣で震える指を灯りへ伸ばす――。

    原典ではプシュケは、谷の奥にある宮殿で、夜にだけやって来る夫と暮らしています。夫は顔を見せず、「姉たちの言うことに乗ってはいけない。わたしの顔を見ようとしてはいけない」とくり返し注意していました。プシュケは身ごもっており、秘密を守れば子は神に、漏らせば人の子になると告げられています。それでも姉たちに会いたいと頼みこみ、夫は折れて、西風ゼピュロスに姉たちを崖の上から宮殿へ運ばせます。

  6. 第6話怪物のはずの夫は、愛の神だった ―エロスとプシュケ(キューピッドとプシュケ)―

    漫画のあらすじシリーズ第6話。「あんたの夫は大蛇よ」という言葉に負けて、プシュケは灯りと刃物を手に眠る夫の顔を見る。そこにいたのは、ずっと彼女を愛してきた愛の神だった。けれど喜びの頂点で、灯りから一滴の油が落ちる。

    原典ではプシュケは、姿を見せない夫と宮殿で暮らしていました。夫は夜にだけやって来て、「決して私の姿を見ようとしてはいけない」と何度も言い聞かせていました。ところが姉たちは「あんたの夫は大きな蛇の怪物だ。灯りと刃物を用意して、眠っているあいだに首を切りなさい」と吹き込みます。