アポロンとは
恐ろしい神託を告げる神
アポロン(あぽろん)
アポロン(あぽろん)とは、ギリシア神話の神で、予言や音楽、光などをつかさどります。各地に神託所があり、人々はそこで神のお告げを聞きました。
物語では、プシュケの父王が、ミレトスにあるアポロンの神託所に使いを送ります。アポロンは「娘を花嫁として山の頂の岩に置け。夫は人間の子ではなく、翼で飛びまわる、毒蛇のように恐ろしい魔物で、神々の王ユピテルさえ恐れる」という詩で答えます。この神託が、プシュケを岩山へ、そして見えない宮殿へと導きます。のちに姉たちも、この神託を持ち出してプシュケを不安にさせます。
作者アプレイウスは、ギリシアの神であるアポロンが、この物語の作者のためにラテン語で神託を告げた、とおどけて書いています。
登場する話3
第1話
美しすぎて、誰にも愛されない王女エロスとプシュケ(キューピッドとプシュケ)
誰もが拝むのに、誰も恋をしない――美しすぎる王女プシュケは、女神ヴィーナスの嫉妬を買ってしまう。シリーズ第1話。「誰かに私を見てほしい」と父に打ち明けたプシュケに、予言の神の神託は「花嫁として山の岩に置け。夫は翼ある魔物」と告げる。
19ページ第2話
怪物に嫁ぐ日、花嫁は笑ったエロスとプシュケ(キューピッドとプシュケ)
シリーズ第2話。「人ではない夫」に嫁ぐため山の岩へ送られるプシュケは、泣く両親を逆に励まし、自分の足で列の先頭を歩く。岩の上にひとり残された彼女は、西風に自分から身をあずけ、顔のない声だけが仕える黄金の宮殿へ――そして夜、闇の中で何かが近づいてくる。
19ページ第5話
「夫は大蛇よ」その夜、灯りを手にエロスとプシュケ(キューピッドとプシュケ)
シリーズ第5話。身ごもったプシュケは、二度目に訪ねてきた姉たちに夫の秘密を守ろうとするが、うっかり前と違う話をしてしまう。嫉妬した姉たちに「夫は怪物よ」と吹きこまれたプシュケは、眠る夫の隣で震える指を灯りへ伸ばす――。
19ページ