猪子兵介(猪子高就)とは
道三の本音を引き出した家臣
猪子兵介(いのこ ひょうすけ)
猪子兵介(いのこ ひょうすけ)とは、美濃の斎藤道三に仕え、のちに織田信長の家臣となった武将です。名は高就と伝えられます。『信長公記』では、聖徳寺の会見の帰り道に道三と交わした会話で知られています。
会見を終えた道三の一行が茜部まで戻ったとき、兵介は「どう見ても上総介(信長)はたわけでございます」という意味のことを言いました。すると道三は、それは残念なことだと答え、自分の子どもたちはそのたわけの門の外に馬をつなぐことになる、つまり家来になるだろうと嘆きます。兵介の一言が、道三の本音を引き出したのです。
道三の言葉どおり、斎藤家はのちに信長に美濃を奪われ、兵介自身も信長に仕えました。1582年の本能寺の変のときには、信長の子・信忠とともに二条御所で討ち死にしたと記されています。