ウラノス(ウーラノス)とは
大地を覆う星空の初代の王
ウラノス(うらのす)
ウラノス(うらのす)とは、ギリシャ神話の天の神で、星の輝く空そのものです。大地ガイアが自分と同じ大きさに産んだ神で、大地をすっぽり覆っています。最初の神々の王とされます。
ガイアとの間にティタン十二柱やキュクロプス、百手巨人をもうけましたが、子どもたちを初めから憎み、生まれたそばから大地の奥に押しこめました。そのためガイアの計画で、末っ子クロノスに鎌で傷つけられ、王の座を失います。このとき地にこぼれた血からは、復讐の女神エリニュスや巨人ギガンテスが生まれました。海に落ちた体の一部のまわりの泡からは、アプロディテが生まれます。ウラノスは子らを「ティタン」と呼び、いつか報いを受けると言いました。のちにはガイアとともに、クロノスやレアに運命を告げます。
天王星の英語名ウラヌス(Uranus)は、このウラノスにちなんだ名前です。
登場する話7
第1話
世界は「すき間」から始まったカオスと天地創造(神統記)
霧のヘリコン山で、腹ぺこの羊飼いヘシオドスが毒舌の女神ムーサたちに罵られ、月桂樹の杖と神の声を渡される。白い無に一本の『すき間』がひらき、闇と夜、そしてヘシオドス自身の歌が呼んだ光、大地と星の天が生まれる。大地の奥に宿った十二の子のうち、末っ子だけが天井の向こうの父を金の目でにらんでいた。
20ページ第2話
「誰か」と母は鎌を差し出したクロノスとウラノス
シリーズ第2話。星の天ウラノスに子らを大地の奥へ押し込められた母ガイアは、自分の体から灰色のアダマスの鎌を作り「誰か」と呼びかける。兄も姉も黙りこむなか、いちばん若くて細い末っ子クロノスだけが前に出た。
19ページ第3話
愛の女神は、天の傷から生まれたアプロディテの誕生
天から落ちた滴から戦士やニンフが生まれ、海の泡からは愛の女神アプロディテが歩み出る。同じ始まりの時、夜はだれとも交わらずに死や眠り、そして情愛を産み落としていた。
19ページ第5話
この子だけは、呑ませないクロノスとレア
父を倒して王になったクロノスは、ひとつの予言を恐れ、生まれた五人の子を次々に呑みこむ。悲しみの底で六人目を宿した母レアは、大地と天に知恵を求め、大地が差し出したひとつの石を胸に刻んで、夜の海を越える。「今度こそ守る」と決めて。
19ページ第6話
神々の王を救ったのは、ひとつの石ゼウスの誕生とクロノスの石
霧の山で、歌の女神たちが羊飼いに「母がたったひとつ嘘をついた夜」を歌う。子をのみ続ける少年王クロノスから末の子ゼウスを守るため、母レアは産着で包んだ石を差し出した。大地の洞窟で育ったゼウスは祖母ガイアの仕込みと自分の力で父を打ち負かし、五人の兄姉を光の中から取り戻して母と再会し、縛られたおじたちから雷を授かる。
20ページ第8話
忘れられた兄弟は、恩を忘れなかったゼウスとヘカトンケイル(百手巨人)
羊飼いの青年ヘシオドスが霧の山で歌の女神たちから聞いた歌――わが子を呑みこんだ父クロノスとの戦いが十年たっても終わらないなか、ゼウスは大地の母ガイアの声を聞き、地の底に忘れられていた百の腕の三兄弟を自らの手で光のもとへ連れ戻す。コットスは今度は自分たちが守ると誓い、ゼウスは初めて雷をかかげるが、対岸の闇では金の目が開いていた。
20ページ第9話
手加減をやめた日、世界が燃えたティタノマキア(ティターン神族との戦い)
シリーズ第9話。子に王座を奪われるのを恐れた父クロノスと、ただ一人逃れた末の子ゼウスたちの十年の戦、その最後の一日。ついに力を抑えるのをやめたゼウスが世界ごと燃えるほどの雷を放ち、百の腕を持つ三人が三百の岩で天を覆って、古い神々を天の高さと同じだけ深いタルタロスへ送る。
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