鞠子の茶店の亭主(とろろ汁屋の亭主)とは
夫婦げんかを始めるとろろ汁屋
鞠子の茶店の亭主(まりこのちゃみせのていしゅ)
鞠子の茶店の亭主(ていしゅ)とは、『東海道中膝栗毛』に出てくる、鞠子の宿(丸子とも書く。今の静岡市)で名物のとろろ汁を出す茶店の主人です。名前は出てきませんが、弥次さん喜多さんがとろろ汁を食べそこねる騒動のもとをつくります。
とろろ汁を頼んだ二人の前で、亭主は女房と言い争いを始め、ついにつかみ合いの大げんかになります。とろろはあたりにぶちまけられて、ぬるぬるの大騒ぎに。楽しみにしていた名物にありつけないまま、二人はその場を離れることになりました。二人が騒ぎを起こす話の多いこの作品で、巻き込まれる側に回る、おかしな場面です。
鞠子のとろろ汁は江戸時代から東海道の名物として知られ、松尾芭蕉の俳句や歌川広重の『東海道五十三次』にも登場します。