芥川の鬼(鬼一口)とは
女を一口で呑んだ蔵の鬼
鬼(あくたがわのおに)
芥川の鬼(あくたがわのおに)とは、『伊勢物語』第6段「芥川」で、荒れた蔵の中で女を一口で食べてしまったとされる存在です。原典には姿が書かれていません。
第1話では、男が蔵の戸口で見張っているあいだ、女は「あなや」と叫びますが、雷の音にかき消され、男は気づきません。夜が明けると女の姿はありませんでした。原典の後段では種明かしがあり、この「鬼」とは、女を取り返した兄の藤原基経・国経のことだったと書かれています。
人がいっぺんに食べられて消えることを「鬼一口」といい、この話はその代表例として知られています。