石上麻呂足とは
燕の子安貝に命をかけた中納言
中納言 石上麻呂足(いそのかみのまろたり)
石上麻呂足(いそのかみのまろたり)とは、かぐや姫に求婚した五人の貴公子の五人目で、中納言の位にある貴族です。姫からは、燕が持っているという「子安貝」を求められました。
中納言は、年老いた男くらつまろから、籠に一人を乗せて吊り上げ、燕が卵を産む瞬間に貝を取るという方法を教わります。待ちきれなくなった中納言は自分で籠に乗り、巣の中で何かをつかみますが、そのはずみで綱が切れて落ち、腰を強く打ちました。しかも手の中にあったのは、貝ではなく燕の古いふんでした。
中納言は弱って亡くなり、これを聞いた姫は少しあわれに思ったといいます。期待はずれのことを「かひ(貝)なし」と言うようになった由来として語られる話です。
登場する話4
第1話
竹を切ったら、中に女の子がいたかぐや姫
シリーズ第1話。夜明けの竹林で、光る竹の中から手のひらほどの姫を見つけた竹取じいさんとおばあさん。三か月で美しく育ち「かぐや姫」と名付けられた姫のもとに五人の貴公子が通い続け、結婚を願う翁に、姫は「わたくしが見たいものを見せてくださった方にお仕えします」と告げる。
19ページ第2話
結婚の条件は、この世にない宝かぐや姫の五つの難題
しつこく通い続ける五人の貴公子に、かぐや姫は「本気なら、この世にない宝を持ってきて」と五つの難題を出す。最初に挑んだイシツクリノミコは、ズルをして手に入れた鉢を差し出す。本物なら青く光るはずのその鉢は、姫の光の中で光るのか——。
19ページ第4話
「燃えない毛皮」に大金を払った男火鼠の皮衣・龍の首の玉
竹取物語 第4話。大金で「燃えない毛皮」を買った右大臣アベと、龍の首の玉を力ずくで取ろうとした大納言オオトモ。見栄っ張りな二人の挑戦を、かぐや姫は自分の目で確かめ、そっと二人の無事を願う。残る求婚者は、あと一人――。
19ページ第5話
空に吊られた、五人目の求婚者燕の子安貝・帝の求婚
ツバメの子安貝を求めて籠で空に昇った若き中納言イソノカミは、落ちて笑われ、命を落とす。その死に初めて胸が揺れたかぐや姫のもとへ、噂を聞いた帝が現れ、姫は影になる。そして三年の文通のすえ、姫は月を見上げる。
20ページ