くらつまろ(倉津麻呂)とは
燕の子安貝の取り方を教えた老人
倉津麻呂(くらつまろ)
くらつまろとは、石上麻呂足に「燕の子安貝」の取り方を教えた年老いた男です。
中納言は、燕の巣から子安貝を取ろうと、足場を組んで大勢の家来に巣を見張らせていました。くらつまろは、そんなに大勢で騒いでは燕がこわがって寄ってこないと指摘します。そして、籠に一人を乗せて綱で吊り上げ、燕が卵を産もうと尾を上げてくるくる回る瞬間をねらって、さっと手を入れて取るという方法を教えました。
中納言はこの知恵に大喜びしますが、最後は自分で籠に乗ってしまい、落ちて大けがをすることになります。くらつまろの策そのものはうまく考えられていましたが、中納言のあせりが悲しい結末を招いた、とも読める場面です。